ハロウィンは、古代ケルト人の祭り「サウィン祭(Samhain)」が起源です。
10月31日に行われる「サウィン祭」は、夏の終わりを意味し、死者の魂がこの世に戻ってくると信じられていました。現代でのお盆と似たような祭りです。
ケルト人はこの時期に悪霊を追い払うために火を焚き、仮装をして身を守ったことが、現在のハロウィンのコスプレや仮装文化に関係しています。
ヨーロッパの国々(アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランスのブルターニュ地方)などにケルトの文化は今も残っていて、各地のハロウィンの過ごし方がありますよ♪
ケルトとは、もともと古代ローマで「未知の人」を意味する言葉で、特定の民族を指すものではなくケルト人という人種がいたわけではありません。現在は、ケルト語を話し共通の文化や宗教を持つ集団を指します。
ケルト文化やヨーロッパの歴史から、ハロウィンについてご紹介します。
ヨーロッパ各国に残るケルト文化とハロウィンの起源!
冒頭でもお伝えした通り、ハロウィンは古代ケルト人の祭り「サウィン祭」が起源となっています。
古代ケルト人の祭り「サウィン祭」は、ケルト暦における1年の終わりを祝うものでした。「夏の終わり」を意味し、この日には現世と来世の境界が曖昧になると信じられていたのです。
そのため、死者の魂がこの世に戻ってくると考えられ、人々は悪霊から身を守るために仮装をしたり、火を焚いたりしました。死者や祖先の霊が現世に戻ってくる点では日本のお盆の文化とも似ていますね♪
ヨーロッパ各国ではケルト文化が残り、当時のハロウィン文化が関係しています。
例えば、アイルランドは、古代ケルトのサウィン祭りの伝統が強く残っているので、大きな火を焚いて家族やコミュニティで楽しむことが一般的。
イギリスでは子供たちが仮装して「トリック・オア・トリート」を楽しみ、かぼちゃをくり抜いて作る「ジャック・オー・ランタン」が人気です。
フランスではハロウィンは比較的新しい祭りで、主に商業イベントとして広まりつつあります。
オーストリアでは、10月30日から11月8日までの間にランプやキャンドルを窓辺に置いて死者の霊を迎える伝統があります。
ドイツではハロウィンの夜に全てのナイフをしまって霊から身を守るという言い伝えがあり、ハロウィン特有のかぼちゃ料理やハロウィンスイーツなどもありますよ。
アイルランドでは「バーンブラック」というドライフルーツ入りのケーキやパンが食べられ、運勢を占う習慣があります。
さらに、かぼちゃは悪霊を追い払うための象徴として使われており、その起源はアイルランドの伝統に関係しています。
このように、ヨーロッパのハロウィンは古代ケルトの文化から現代までの歴史が統合され、現代のハロウィンの形となっているのです。
ハロウィンの歴史とケルトの関係!宗教により変化
ハロウィンという名称は、「万聖節(All Hallows’ Day)」の前夜祭を意味する「All Hallows’ Even(オールハロウズ・イヴ)」から派生したもので、キリスト教の影響を受けています。
Hallowとは聖人を意味し、「All Hallows’ Even」が短縮されて「Halloween」となったのです。
キリスト教が広まる過程で、古代ケルトの祭りはキリスト教の祝日と結びついていくのですが、その根本的な文化や風習は残り続けました。
ハロウィンはケルト文化とキリスト教の影響が融合した結果、現在の形になっています。
特にアイルランドでは、今でも伝統的なハロウィンのお祝いが行われており、地域ごとの特色も見られます。
ハロウィンの起源「サウィン祭り」では、ケルト人たちは夜に家族や先祖の霊を迎えるために食事を用意し、時には食卓まで用意していました。
この儀式は、死者と生者が共に過ごす特別な時間で、死者の霊が生者に影響を与えると信じられていました。
そのため、死者の魂がこの世に戻ってくると考えられ、人々は悪霊から身を守るために仮装をしたり、火を焚いたりしました。
仮装の習慣もこの時期に始まり、悪霊に気づかれないようにするために不気味な姿を装ったとされています。また、「トリック・オア・トリート」という風習もケルトの伝統から派生しています。
中世ヨーロッパでは、貧しい人々が死者をしのぶために「ソウル・ケーキ」を求めて家々を訪ねる習慣があり、この行為が現代のハロウィンで見られる子供たちの行動につながっています。
さらに、かぼちゃのランタン「ジャック・オー・ランタン」の起源もケルト文化に関連しています。
元々はカブをくり抜いて作られていましたが、アメリカに移民した際にカブよりもかぼちゃが入手しやすかったため、現代にも伝わるかぼちゃが使われるようになりました。
(かぼちゃがカブだった話については、次の項目で詳しく説明します。)
このように、ハロウィンはケルト文化から多くの要素を受け継ぎながら発展してきました。
現代では商業的な側面も強調されますが、その根底には古代ケルト人の信仰や風習が色濃く残っているのです。
ハロウィンは仮装やコスプレ、お菓子のイベントではなく、死者を敬い、新しい季節を迎える重要な文化的行事だったのです。
かぼちゃがシンボルのハロウィンはケルトのカブが由来
現代のハロウィンのシンボルでもある「かぼちゃ」は元々「カブ」でした。
元々ケルト文化でのハロウィンにおいてはかぼちゃではなく、カブなどの根菜が使用されていたのです。
古代ケルト人の祭り「サウィン」では、悪霊を追い払うためにカブをくり抜いてランタンを作り、身を守るために使用していました。
しかし、ハロウィンがアメリカに伝わると、カブからかぼちゃに変わりました。
アメリカではカブの生産量が少なく、代わりにかぼちゃが豊富に収穫されていたため、かぼちゃが主流となりました。
かぼちゃは大きくてくり抜きやすく、またハロウィンの時期に収穫されるため、次第に「ハロウィン=かぼちゃ」というイメージが定着しました。
このように、ハロウィンのかぼちゃはケルト文化から始まり、その後アメリカでの農業事情によって変化した結果、現在の形になったのです。
また、ハロウィンではカボチャを使った「ジャック・オー・ランタン」が有名ですが、これはアイルランドの伝説に由来しています。
伝説によれば、ジャックという男が悪魔との契約によって地獄にも天国にも行けず、カブをくり抜いてランタンを作り、現世を彷徨い続けているとされています。
ハロウィン料理はヨーロッパ各国で伝統や文化が異なる
ヨーロッパ各国には、ハロウィンはこれ!といった伝統的な料理があります。
ケルトの文化が強く残るヨーロッパの文化をハロウィン料理の視点から見てみましょう♪
アイルランドのハロウィン料理
アイルランドのハロウィン料理は、伝統的な「コルカノン」と「ボクスティ」が有名です。
コルカノンは、マッシュポテトにキャベツやケール、ベーコンを加えたクリーミーな一品で、ハロウィンの定番料理。
ボクスティは、すりおろしたじゃがいもを加えたパンケーキで、家庭で親しまれています。
また、「バームブラック」という甘いパンもハロウィンの習慣として食べられ、パンの中には指輪や硬貨が入っていることもありますよ♪
スコットランドのハロウィン料理
スコットランドのハロウィン料理は、「シェパーズパイ」や「コルカノン」といったじゃがいもを使った料理が人気。
また、ルタバガというカブの一種もハロウィンの象徴として用いられます。このようなハロウィン料理は、秋の収穫を祝う意味合いも持ち、家族や友人と共に楽しむことが多いです。
スコットランドのハロウィンでは、伝統的にカブをくり抜いてジャック・オー・ランタンを作る習慣もあります。
また、「バーニング・ナッツ」と言って、クルミやヘーゼルナッツを暖炉に投げ入れて恋愛運を占う遊びもあります。
スコットランドの「アップル・ボビング」も有名で、水に浮かべたリンゴを口だけで取るゲーム。リンゴの収穫時期と関連している遊びです。
イタリアのハロウィン料理
イタリアではハロウィンは伝統的な祭りではありませんが、最近では楽しむ人が増えています。特に「万聖節」と「死者の日」に関連したお菓子が人気です。
例えば、フルッタ・マルトラーナ「死者の骨」と呼ばれるお菓子があります。
また、かぼちゃを使った料理も多く、かぼちゃのリゾットやクリームチーズニョッキが家庭で楽しまれています。
スペインのハロウィン料理
スペインでは、ハロウィンの日に焼き栗を楽しむことが一般的で、町中でパエリアのフライパンで焼かれた栗が売られています。
「ウエソス・デ・サント」は骨の形をしたお菓子で、特にこの時期に人気があります。
また、「ブニュエロ」というクリーム入りの丸いドーナツを食べると煉獄からの魂が救われるという伝説もありますよ♪
松の実でコーティングされた小さなお菓子「パネジェット」などもあります。
スペインのハロウィンは、日本のお盆に似た意味合いを持ち、家族が集まり、故人を想う日として大切にされているのです。
ドイツのハロウィン料理
ドイツのハロウィンでは、カボチャスープ(Kürbissuppe)が人気です。
特にカボチャスープは、寒い日に体を温める甘いスープとして、ハロウィンパーティーの定番メニューとなっています。また、「フィンガーソーセージ」などのおつまみもありますよ♪
ドイツのハロウィンは、アメリカの影響を受けつつも独自の文化を持ち、子どもたちが仮装してお菓子をもらいに行く風習もあります。
まとめ
- ハロウィンは古代ケルト人の祭り「サウィン祭」が起源
- 10月31日に行われる「サウィン祭」はケルト暦における1年の終わりを祝うものだった
- ヨーロッパ各地でさまざまなハロウィンの過ごし方がある
- 「All Hallows’ Even」が短縮されて「Halloween」に
- ケルト文化で人々は悪霊から身を守るために仮装をしたのが現在の仮装の始まり
- ケルトでのハロウィンでは、かぼちゃではなくカブなどの根菜が使用されていた
古代ケルトとハロウィンの濃い関係性がわかったと思います。
ハロウィンの料理や飾りには、かぼちゃだけでなくカブも使ってみるのも良いですね♪
このハロウィンの時期にヨーロッパへ旅行などする方は、ケルトでの起源や歴史的な背景を考えながら、現地のハロウィンも楽しんでみてください。
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